”病状変遷をまず聞く” 視線恐怖の精神療法は一般に、週一回あるいは隔週一回で、短くて一か月、長くて数年あるいはそれ以上かかるのがふつうである。 数年などと聞くと、それだけで愕然とされる方もおられるかもしれない。 しかし、・・・
「視線恐怖」の記事一覧(5 / 5ページ目)
対人恐怖症の視線恐怖と森田療法
●視線恐怖の治療 ”昔からあった視線恐怖” 視線恐怖の患者が近年増えて来たとの見解もあるが、戦前の比較資料があるわけではなく、単なる印象判断にとどまっている。しかし、相手の目をじっと見て話すようにとのアメリカ流の対人的あ・・・
対人恐怖症の視線恐怖段階が及ぶ範囲
<視線恐怖>の段階には、<表情恐怖>段階よりももっとふかみのある仮面が出現する。図式的に示すと、図4のようになる。 図4 視線恐怖の世界 この世界では「自」と「他」がともに仮面をかぶって対峙する姿をとる。 矢印は、視線を・・・
対人恐怖症の視線恐怖―「知られ、あばかれ」
「知り、あばきだす」 視線恐怖の被害者意識の特徴が「見られる」被害者意識であるのに対して、加害者意識のそれは「見る」加害者意識である。 症例によってどちらか一方が優位することもあるが、<視線恐怖>段階の多数の対人恐怖症例・・・
対人恐怖症と視線恐怖の破壊力
”視線の破壊力” 人の視線を感じる際、その見返す視線に著しい破壊力をおびてくるのが特徴である。<表情恐怖>段階では、たとえば、他人に見られて顔がこわばり、またこわばった顔をさらに変な目でみられて委縮する恥辱的意識、ゆおす・・・
対人恐怖症の視線恐怖症とは
”「見る」「見られる」力学” 視線恐怖は他人や自分の視線に恐怖を抱くということだが、このうち他人の視線に対する恐怖は、被害者意識となって現れる。 対人恐怖症患者はどこに行っても他人に見られていると感じる。 なにを見られて・・・
対人恐怖症の視線恐怖への移行
●破壊力を持った視線―――視線恐怖 ”面子丸つぶれの恐怖” 「面子丸つぶれ」「面目を失う」「面目ない」などということばがあるが、顔と名誉・自負心とは深く関連し合っている。 対人恐怖症患者はへまを怖れ、面目をたてようと自己・・・