二十八歳、数学教員。 二十歳頃から、性的煩悶がある。 三年前から、人前に出ると自分の挙動が変になり、妙な奴だと思われはしないかと苦になる。 予期不安がはなはだしく、そのため、三年前から、退職したままである。 昭和九年十月・・・
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対人恐怖症(女性恐怖)の男の診断
四十五歳、荒物商、対人恐怖症 同胞八人のうち、第一子。 教育は、中学卒業、成績は上。 徴兵は第一乙。 二十三歳結婚。 子九人あり。 二十五歳蓄膿症の手術をし、三十歳胃アトニ―に罹ったことがある。 酒は晩酌二合、喫煙する。・・・
重症の対人恐怖症(視線恐怖)克服記(治療編)No.20
いたるところに仕事がある 重症の対人恐怖症(視線恐怖)克服記、退院後、八月三日の手紙。 「(前略)家に帰って驚いたことは、種々のことに気の付くことであります。(略)今日も、兄の家で、風鈴の壊れたのや、簾の破れたのを修繕し・・・
重症の対人恐怖症(視線恐怖)克服記(治療編)No.19
重症の対人恐怖症(視線恐怖)患者の日記全体については、細字にて、記述詳細にわたり、毎日の仕事のこと、自己内省のこと、私の講和の条項、要領など、漏らさずに書いてある。 重症の対人恐怖症(視線恐怖)患者の症状のことでは、警句・・・
重症の対人恐怖症(視線恐怖)克服記(治療編)No.18
自分は苦しくても人を喜ばせる 重症の対人恐怖症(視線恐怖)克服日記第六十八日・・・午後、先生に根岸病院に連れて行っていただく。 病院では、講演のあった後、先生が、自分の日記を読まれて、自分の治病経過を説明して下さった。 ・・・
重症の対人恐怖症(視線恐怖)克服記(治療編)No.17
劣等だから人より以上に努める 重症の対人恐怖症(視線恐怖)克服日記第六十三日・・・弟に、手紙を出す。 病覚に捉われている間は、しきりに弟に対して、なにゆえに自分に同情してくれないかと不満に思った。 そして弟の良い点を見て・・・
重症の対人恐怖症(視線恐怖)克服記(治療編)No.16
睡眠は五、六時間でよい 重症の対人恐怖症(視線恐怖)克服日記第五十一日・・・午後、先生と一緒に松坂屋へ行く。 百貨店へ行くのは、数ヵ月振りのことである。 行ってみて、自分の様子のかわっているのに驚いた。 以前は、汗を流し・・・
重症の対人恐怖症(視線恐怖)克服記(治療編)No.15
見栄ばかりを自覚する 重症の対人恐怖症(視線恐怖)克服日記第四十六日・・・今日、先生が患者に対するお話の要点は、「自分は、見栄を張っているものである、ということを自覚すればよい。 自分の心の事実をありのままにみればよい。・・・
重症の対人恐怖症(視線恐怖)克服記(治療編)No.14
ものそのものになる 重症の対人恐怖症(視線恐怖)克服日記第三十四日・・・先生と一緒に、木材を買いに行く。 帰りには、荷車に積んで、自分が引っ張って来た。 人の引くのを見ると楽なようだが、実際に当たってみると、足が宙に浮い・・・
重症の対人恐怖症(視線恐怖)克服記(治療編)No.13
治そうとすれば治らない (重症の対人恐怖症(視線恐怖)患者の入院第二十三日から、読書、外出を許した。) 重症の対人恐怖症(視線恐怖)克服日記第二十四日:・・・午前中は、大工の手伝いをした。 ・・・午後、患者さんに頼まれて・・・