●自分をよく見せる努力は自分を傷つける。 ”何も期待しないで” シュヴィングの本の中に、こんな症例が出ている。 シュヴィングが患者を訪ねた後、今度また訪ねていいかどうかを聞く。 すると、患者が紙切れに次のように書く。 「・・・
「対人恐怖症の症状」の記事一覧(16 / 18ページ目)
対人恐怖症と視線恐怖の破壊力
”視線の破壊力” 人の視線を感じる際、その見返す視線に著しい破壊力をおびてくるのが特徴である。<表情恐怖>段階では、たとえば、他人に見られて顔がこわばり、またこわばった顔をさらに変な目でみられて委縮する恥辱的意識、ゆおす・・・
対人恐怖症の視線恐怖症とは
”「見る」「見られる」力学” 視線恐怖は他人や自分の視線に恐怖を抱くということだが、このうち他人の視線に対する恐怖は、被害者意識となって現れる。 対人恐怖症患者はどこに行っても他人に見られていると感じる。 なにを見られて・・・
対人恐怖症の視線恐怖への移行
●破壊力を持った視線―――視線恐怖 ”面子丸つぶれの恐怖” 「面子丸つぶれ」「面目を失う」「面目ない」などということばがあるが、顔と名誉・自負心とは深く関連し合っている。 対人恐怖症患者はへまを怖れ、面目をたてようと自己・・・
対人恐怖症に立ち向かう姿勢
“自分の笑顔が気になるという人” 対人恐怖症というと、赤面恐怖のようなものをすぐに思い浮かべるが、実際には、実にいろいろな種類がある。 笑顔が気になるという人もいる。 つまり、自分の笑顔が他人に不快を与えると・・・
対人恐怖症の表情恐怖段階
”怒ったような笑ったような顔” 対人恐怖症患者の赤面するまいという克服努力の反自然性は、その結果にあらわれる。 その克服努力を繰り返していくうちに、本当に赤面しない人間になっていく。 内面では、いまにも赤面するのではない・・・
対人恐怖症者と親との戦い
ある人は、様々な苦しみから逃れるために自殺しようとする。 対人恐怖症の人はいくら自己鍛錬しても、症状が悪化するばかりだからである。 ところが一方に、賢明にも、自分の過去を勇気をもって反省することで対人恐怖症から救われた人・・・
赤面恐怖症の変化の過程
”赤面できない病” 変化の過程をくわしくみると、次の三つの興味深い現象が認められる。 ここでは説明の便せん上、赤面症状にかぎって述べることにする。 1、症状狭窄現象 多くの対人恐怖症患者はもともと対人関係の「間」に著しい・・・
赤面が恥辱の烙印となる対人恐怖症
●仮面になった顔――表情恐怖 ”赤面が恥辱の烙印に” <赤面恐怖>段階についての説明で、世間体といった単純な考えでは十分にその全貌をとらえられないことを指摘した。 端的にいえば、この段階の対人恐怖症状は、自他の「間」の困・・・
対人恐怖症と「間」は「魔」
”間は魔である” ある対人恐怖症患者が「間は魔なんです」といったと、笠原嘉氏らは報告している。 一般に対人恐怖症患者は対話に「間」があくこと、挨拶のタイミングを失すること、その場の雰囲気とずれて場をしらけさすこと、つまり・・・