”人間はみな弱い存在である” 人前で真っ赤になろう、おおいにふるえよう、めちゃくちゃにあがってしまおうと願わせる逆説的志向は、大きな壁にぶつかった。 フランクルのような「逆説的志向、何度でも逆説的志向」といった反復指示も・・・
「対人恐怖症の症状」の記事一覧(15 / 18ページ目)
不機嫌な対人恐怖症の人
“嫌いな相手になぜしがみつくのか” 近づくと不愉快な顔をされ、離れると冷たいと非難されている人は案外多い。 冷たいという非難を恐れて、その人から離れられず、一生不愉快な顔をされ続けて、心がおかしくなっている不・・・
対人恐怖症と酸っぱいブドウのお話
”酸っぱいブドウ” イソップ物語の『酸っぱいブドウ』は、われわれが小さい頃からよく聞かされてきた物語である。 手の届かないブドウに対して、キツネが「あのブドウは酸っぱい」といったあの話である。 これが象徴しているのは、外・・・
対人恐怖症の視線恐怖、罪の意識
“罪の意識” さて視線恐怖の4つの特徴を症状変遷のなかに位置付けてとらえてみると、これらが互いに関連し合っているのをおぼろげながらも理解しうるであろう。 まず自分の恥辱がさらしものにされているという被害者意識・・・
対人恐怖症の視線恐怖段階が及ぶ範囲
<視線恐怖>の段階には、<表情恐怖>段階よりももっとふかみのある仮面が出現する。図式的に示すと、図4のようになる。 図4 視線恐怖の世界 この世界では「自」と「他」がともに仮面をかぶって対峙する姿をとる。 矢印は、視線を・・・
対人恐怖症とルサンチマン
“迫害される迫害者” ただ人並みに正視できる人間になりたいと思っただけなのが、どうして相手を見返す加害者になるのかという問題に、示唆的な答えを示しておこう。 精神医学には「迫害される迫害者」という、まことに興・・・
対人恐怖症者の自分をよく見せたい癖
”自分をよく見せるための正義” 世の中の人間がすべて、物事に対して”かくあるべし”と思っているわけではない。 いわんや他人に対して、常に”あるべき姿”を押し付けているわけではない。 ところが他人に会って緊張する対人恐怖症・・・
対人恐怖症の視線恐怖―「知られ、あばかれ」
「知り、あばきだす」 視線恐怖の被害者意識の特徴が「見られる」被害者意識であるのに対して、加害者意識のそれは「見る」加害者意識である。 症例によってどちらか一方が優位することもあるが、<視線恐怖>段階の多数の対人恐怖症例・・・