「三つ子の魂百まで」 そもそも対人恐怖症の精神療法における親子関係の重視は精神分析学に由来するものといえる。 が、実は、もともと「三つ子の魂百まで」ともいわれてきたように素朴な認識には軽視しがたい重みがある。 実際、対人・・・
「対人恐怖症の治療」の記事一覧(14 / 15ページ目)
対人恐怖症の視線恐怖の病状変遷の複雑な例
”意地っ張りだがすぐ折れる” (参照) ところで、この点をF子さんに指摘し、「あなたの話を聞いていると、たいへんな意地っ張りだね。負けず嫌いで折れるということを知らないんじゃないの。意地も結構だけど、かえって生きにくくな・・・
対人恐怖症は負けず嫌いの意地っ張り根性2
”自分の顔を変な顔だと思う” 対人恐怖症患者F子さんは、物心がついた頃から変な顔だと父や親戚などからいわれて、つよい屈辱の思いで幼少期を過ごした。 たび重なる父の暴言・暴力を相談しても親身に応じてくれない母には、はげしい・・・
対人恐怖症の視線恐怖の治療法
”病状変遷をまず聞く” 視線恐怖の精神療法は一般に、週一回あるいは隔週一回で、短くて一か月、長くて数年あるいはそれ以上かかるのがふつうである。 数年などと聞くと、それだけで愕然とされる方もおられるかもしれない。 しかし、・・・
対人恐怖症の視線恐怖と森田療法
●視線恐怖の治療 ”昔からあった視線恐怖” 視線恐怖の患者が近年増えて来たとの見解もあるが、戦前の比較資料があるわけではなく、単なる印象判断にとどまっている。しかし、相手の目をじっと見て話すようにとのアメリカ流の対人的あ・・・
雑談による対人恐怖症の治療
”雑談の重要性” 対人恐怖症患者はむろん「間」の困惑の問題が自分の悩みの基盤にあるとは思っていなかった。 しかし、治療的には、症状という表に現れた現象の背景に、このような問題があることに対人恐怖症患者の自覚をうながすこと・・・
間に困惑する対人恐怖症の人々
”ひとりで喫茶店に入れない” 対人関係の「間」は、言語的コミュニケーションになぎらない。 たとえばA男さんは、公務員宿舎あから通勤していたこともあって、同僚と同じ電車に乗りあわせることが多かった。 たまたま同じ客車に同僚・・・
みんな対人恐怖症の部分は持っている
”自分だけの問題ではない” 森田療法の入院治療では、同じような悩みを持つ患者同士が集まる。 そのため、とかく自分の悩みだけにとらわれる患者にとって、同じように悩んでいる人達が大勢いることを知り、相手を見てわが身を顧みる機・・・
対人恐怖症は三十歳を超えると激減する
”多弁になる人、無口になる人” 対人恐怖症の背景にある「間」の困惑に着目すると、対人恐怖症の特別の発病契機もなく徐々に赤面恐怖があらわれてくる例も理解しうるようになる。 このような例では、「間」の困惑自体を自覚しているか・・・
へまを恐れる対人恐怖症の人
“へまが怖い” ところで、つよいかよわいかといった話は、とかく陰々滅滅となりがちでいる。 なにも対人恐怖症患者にかぎらず、一般に弱者と思い込んでいる人たちの気持ちを、下手に分かったような言い方をすると反発をく・・・