”「恥じらい」も欧米では欠点” 第一に、マークスの著者やDSM――Ⅲでの社会恐怖症では、対人恐怖症の中核群よりも辺縁群におおきな比重がおかれている。 この点が、対人恐怖症と社会恐怖症の違いである。 有病率に関してイギリス・・・
「対人恐怖症の治療」の記事一覧(10 / 15ページ目)
対人恐怖症の治療者
”治療者はよき話し相手である” ここで各種神経症類型の治療技法を概説的にまとめておく。 乖離型類型の対人恐怖症治療では、第一に症状にこだわらないこと、第二に症状と切り離された無意識レベルの対人葛藤に、関心を向けかえていく・・・
真実は対人恐怖症
”乖離型の治療” ところで、対人葛藤と症状内容の乖離とは、どのような意味を持つか。 乖離とは、言葉を変えていえば、対人葛藤を症状内容から切り離し、葛藤への直面を回避し、意識の外に追い出すことである。精神分析学の用語をかり・・・
対人恐怖症の排尿困難恐怖
●「すべからず」でがんじがらめに――排尿困難恐怖 ”公衆便所で用がたせない” J男、初診時ニ十歳の大学生 対人恐怖症患者は中学三年のある日、休み時間に便所に行ったところ、なんとなく小便がすぐでないのに気づいた。 その日は・・・
対人恐怖症の人は本気で真剣に生きること
”本気で真剣に生きる” 「私は神経質なので悩んでいます。とくに人前で恥をかいた時など、自分が情けなくなり、ニ、三日くよくよと考え込んでしまいます。」 こんな悩みを持った人は多い。 でもこの悩みの主はじぶんのことしか考えて・・・
対人恐怖症と不安神経症
”不安神経症とはなにか” 不安神経症とは、対人恐怖症とは異なる神経症の一塁型である。 パニックともいわれる不安発作に繰り返し襲われる。 その際、動悸、呼吸困難感、めまい、発汗、震えなどの自律神経症状と、それにともなって死・・・
対人恐怖症の会食恐怖の特徴
”会食恐怖症の特徴” 会食恐怖と不安神経症の違いは深く、対人恐怖症の中核群との比較によっても、辺縁群の一つである会食恐怖像が明確になってくる。 第一に、H男さんの会食恐怖では、二次的に対人緊張が生じているとはいえ、その後・・・
対人恐怖症者の他者との比較
●もう他人の視線がこわくない ”比較されて生きてきた” これまで、自分と他人を比較するな、ということを書き続けてきた。それは私自身がすぐに自分と他人を比較して劣等感に苦しんだり、優越感をもって歪んだ喜びをもってきたからで・・・
対人恐怖症の集団主義と個人主義
”個人主義か集団主義か” 三好氏の見解は、個人主義と集団主義の両面からなる対人恐怖症の二面的心性を、己惚れと感情的平等主義という切り口で示したものといえる。 この心性は、欧米のそれとは違った日本のデモクラシーのあり方にも・・・