両親が療法を信じない ついに、昭和六年十二月、森田正馬の診察を受けに来た。 思ったよりもかしこそうな顔つきで、応対も割合にハキハキしていたから、入院を許すことにしたのである。 入院したところが、その後、成績が面白くない。・・・
「対人恐怖症の克服例」の記事一覧(6 / 7ページ目)
重症の赤面恐怖の克服例NO.1
対人恐怖症は敬意に乏しい 本例は、十八歳、農家の娘、高等女学校卒業。成績は上等である。 昭和六年の十二月に入院して、在院日数三カ月十二日。ようやく全治退院することができた。 昭和七年三月に退院して、一ヵ月の後に全治の喜び・・・
赤面恐怖の克服例NO.15
対人恐怖症(赤面恐怖)克服記録その後 対人恐怖症(赤面恐怖)克服記録翌年、三月初めの彼の手紙には「私は毎日、上野の図書館へ行きます。 赤面するが、先生の『堪えよ、突入せよ』をモットーとして、赤くなろうが、青くなろうが堪え・・・
赤面恐怖の克服例NO.14
赤面恐怖克服 対人恐怖症(赤面恐怖)の克服日記十七日:胃の具合が悪かったが、今朝は下痢になった。 構わず、アスパラガスの畑へ仕事にいった。 地中に深くもぐっている株を掘り取るのは、かなりの仕事である。 下痢をしたが、別に・・・
赤面恐怖の克服例NO.13
凡人の自覚 対人恐怖症(赤面恐怖)の克服日記十三日:先生は、おまえの価値はこのくらいだと一言も言わずに、私に私の価値を知らせて下さった。―何らの失望も伴わずに―私は英雄でも豪傑でもなかった。 純な弱い子どもだったのだ。 ・・・
赤面恐怖の克服例NO.12
職業は人によって貴賤あり 対人恐怖症(赤面恐怖)の克服日記十二日:起きれば美しい未明であった。 久しく会わなかった懐かしい冬の朝だ。 星がキラキラ光っている。 海岸へ出る。 三崎半島には、もう朝らしい明るい光が芽生えてい・・・
赤面恐怖の克服例NO.11
人情の自然が立派だ 対人恐怖症(赤面恐怖)の克服日記八日:霧が晴れかかってきた。 赤インキ『森田正馬が赤インキで書き添えたもの』は、朝日のような輝かしさに、霧を晴れさせてくれた。 岩の上に座って、渦巻き、ゆらぎ、沸き立っ・・・
赤面恐怖の克服例NO.10
勇気はいらない 対人恐怖症(赤面恐怖)の克服日記七日:今日は一日、断食して寝るつもりだ。 いろいろ考えた。 病より自分の将来を考えるのが辛かった。 まず、まるで茫として、何が何やら見当がつかない。 対人恐怖症(赤面恐怖)・・・
赤面恐怖の克服例NO.9
自己測定器 対人恐怖症(赤面恐怖)の克服日記二日:午前中は、前田の主人と芋掘りに出かけた。 何だか気まずい。 なぜこんな気分が続くのか。 考えてみてもわからない。 複雑な微妙な人の心理だから、わかる道理のものではない。 ・・・
赤面恐怖の克服例NO.8
宿命論を排す 対人恐怖症(赤面恐怖)の克服日記ニ十七日:下の人が、拳コツほどの蕨の餅を五つくれた。 朝飯前であったから、牛乳一合飲んだうえ、三つたいらげた。 そのうえ、飯を三杯食った。 昨夜、先生から、日記が戻ってきた。・・・