昭和七年三月に退院して、一か月後によこした全治の喜びの手紙は、次のものである。 春も過ぎようとしております。 先生はいかがお過ごし遊ばれますか。 お坊ちゃんのその後の容態はいかがでしょう。 ご案じ申しております。 私に対・・・
「対人恐怖症の克服の考え方」の記事一覧(7 / 19ページ目)
重症の赤面恐怖の克服例NO.6
父母兄弟の喜ぶ顔が見たい 対人恐怖症(重症の赤面恐怖症)の克服日記第八十六日:姉から来た先生へ手紙を読んだ。 姉の心尽くしが、全く有難くなった。 今までは、姉からの親切な慰めの手紙でも、当たり前のように思い、自分がこんな・・・
重症の赤面恐怖の克服例NO.5
気持ちは気持ち、仕事は仕事、別々である 対人恐怖症(重症の赤面恐怖)の克服日記第八十一日:この頃私は、仕事をするのが愉快で、うれしくてならない。 何の仕事にも工夫ができ、興味が湧いて、仕事そのものになりきるようになった。・・・
重症の赤面恐怖の克服例NO.4
自分が意地っ張りということがわかるようになった 対人恐怖症(重症の赤面恐怖)の克服日記第五十五日:先生から、水差しを持って行くように命ぜられた。 その時に、炭入れに炭がなくなっているのが目について、これをいっしょに持って・・・
重症の赤面恐怖の克服例NO.3
負け惜しみは、勝ちたがりになればよい 雑誌「神経質」第一巻第三・四・五号に、「入院患者の日記」のうちに森さんとあるのが患者のことで、常に森田正馬の説得の引合いに出されているのである。 本人の日記が、起床第五十一日までの分・・・
重症の赤面恐怖の克服例NO.2
両親が療法を信じない ついに、昭和六年十二月、森田正馬の診察を受けに来た。 思ったよりもかしこそうな顔つきで、応対も割合にハキハキしていたから、入院を許すことにしたのである。 入院したところが、その後、成績が面白くない。・・・
重症の赤面恐怖の克服例NO.1
対人恐怖症は敬意に乏しい 本例は、十八歳、農家の娘、高等女学校卒業。成績は上等である。 昭和六年の十二月に入院して、在院日数三カ月十二日。ようやく全治退院することができた。 昭和七年三月に退院して、一ヵ月の後に全治の喜び・・・
赤面恐怖の克服例NO.16
その人を治療する 読者は、この例によって、いかなるところに着眼されるであろう。 病は、何のために治すか。 目的がなければならぬ。 すなわち薬なり、催眠術なりを用いるにしても、たんにその容体を治すのみでなくその人を治さなけ・・・
赤面恐怖の克服例NO.15
対人恐怖症(赤面恐怖)克服記録その後 対人恐怖症(赤面恐怖)克服記録翌年、三月初めの彼の手紙には「私は毎日、上野の図書館へ行きます。 赤面するが、先生の『堪えよ、突入せよ』をモットーとして、赤くなろうが、青くなろうが堪え・・・
赤面恐怖の克服例NO.14
赤面恐怖克服 対人恐怖症(赤面恐怖)の克服日記十七日:胃の具合が悪かったが、今朝は下痢になった。 構わず、アスパラガスの畑へ仕事にいった。 地中に深くもぐっている株を掘り取るのは、かなりの仕事である。 下痢をしたが、別に・・・