”うわすべりに生きている” 規範意識の肥大化した対人恐怖症の人には、おそらく尊敬してやまない誰かがいるであろう。 自分の父親であるか、自分が属する宗教の教主であるか、誰であるかはわからないが、誰か尊敬してやまない人をもっ・・・
「対人恐怖症とは」の記事一覧(6 / 10ページ目)
「子なるもの」と「母なるもの」
”「子なるもの」と「母なるもの」” この人見知りの基盤にあるのは、母子の分離と合体の、相反的なゆれ動きである。 そのくりかえしを通して子は母から自立してゆく。 人見知りを検討するにあたって、それぞれ個として分離し自立した・・・
対人恐怖症の人見知りと母の認知
”人生の節目の人見知り” 人見知りは、近年の研究によると、生後六か月というきわめて早期の、しかも精神発達における最初の大きな節目に現れる現象である。 一般に人生の節目というと、親の保護からはなれて、自立した成人として社会・・・
依存心の強い親とその子ども
●どこまでも自分は自分 ”人に気に入られるために生まれて来たのではない” 気に入らなければ可愛がらないという親の子どもは、受容されるということがない。 他人を受容できる人間には自律性がある。 他人を拒絶する人間には依存性・・・
対人恐怖症と明るい子の裏側
”あんなに明るい子が、なぜ・・・・?” ”従順なよい子”の内面の苦悩を、なんと周囲の人は理解していないことだろう。 北風にマントをはぎとられ、寒さに凍えているのが”従順なよい子”なのである。 対人恐怖症の依存心の強い周囲・・・
対人恐怖症と北風と太陽
●つくり笑いはうまくなったけれど ”従順なよい子に仕立てられて” 対人恐怖症の依存心の強い者は、他人の言動や気持ちに対しての要求が強い。 しかし他人は、依存心の強い者の要求通りに行動することもないし、ましてや要求どおりの・・・
対人恐怖症のデリケートな例
対人恐怖症の中間状況では、親密集団における対人関係で許され、かつ望ましいとされる対人恐怖症の自他合体的志向と、同じく無関係集団でゆるされ、かつ望ましいとされる対人恐怖症の自他分離的志向の、どちらもとりにくい。 そのために・・・
対人恐怖症と見かけだけの良好な関係
“見せかけだけの良好な適応” 対人恐怖症の人の表面上の柔和さの危険について述べている人はフロムやヒルティばかりではない。 精神病理学者のウルフもこの柔和の陰に隠されている神経症的なものについて指摘している。 ・・・